講座紹介
Course introduction

循環器グループ

研究メンバー

  • 代表:三宅 可奈江

研究テーマ

循環器系の低侵襲的検査としての画像診断は、撮像・画像処理・画像解析技術の急速な進歩に伴い近年その臨床的重要性を増してきました。本領域の特徴は、常に拍動する心臓を対象にするという画像診断としては難しい課題を課せられている分野である点と、形態学的評価のみならず運動・流体評価も重要である点が挙げられ、最新鋭の画像技術が詰め込まれた領域でもあります。

当教室では、CT、MRI、核医学検査の3つのモダリティーと複数の画像解析ワークステーションを駆使し、熟練の放射線技師と共に、心・血管系の画像診断を行っております。CTでは、320列CTや超高精細CTおよび最新の画像再構成法を用い、冠動脈や Adamkiewicz 動脈を含む動脈の描出や心臓形態の描出などを精度よく行い、血管内治療・外科的治療等の治療方針・治療計画決定のための情報を提供しております。MRI では、心機能解析や遅延造影・ T1 mapping 等による心筋の質的評価を日常的に行っていると同時に、2D Phase contrast 法や 4D flowによる血流評価、非造影 MR coronary angiography や MR angiography の最適化、高速撮像技術による検査時間短縮などに取り組んでいます。核医学では歴史ある虚血性心疾患の評価はもちろんのこと、FDG PET/CTによる心サルコイドーシスの評価、最近ではピロリン酸シンチグラフィーによる心アミロイドーシスの評価などを行っており、多彩なトレーサーにより循環器疾患の特徴を抽出しています。私達は、日進月歩の画像技術のそれぞれの特徴を生かし、循環器疾患の診断及び治療方針の決定をサポートする情報を効率的かつ精度良く提供すると同時に、これまで得られなかったような新たな生体情報を疾患管理や病態解明に役立てることを目指し、臨床・研究に取り組んでおります。

心臓 MRI
大血管 MDCT